「バーの内装デザインを成功させるポイントは?」
「バーのデザインにはどのような種類がある?」
「内装デザインでの重要ポイントとは?」
憧れのおしゃれなバーの経営を成功させるには内装デザインが重要です。
内装デザインに失敗すると、新規のお客さまが増えず、リピーターに繋がらないと売上にも大きな影響を及ぼすことにもなりかねません。
この記事では、バーの内装デザインを成功させるためのポイントとバーの種類について紹介します。
バーの内装デザインを成功させるためのポイント
はじめに、バーの内装デザインを成功させるためのポイントを4つ紹介します。
コンセプトを決める
バーのコンセプトを明確化することで、スムーズに内装デザインを決めることができます。
大人が静かにゆっくり飲む「ショットバー」やご飯を一緒に楽しむ「ダイニングバー」、スポーツ観戦ができる「スポーツバー」などによって、内装デザインは異なってきます。
コンセプトを決めずにデザインすると、来店されたお客さまは「何のお店?」と疑問を抱くことにもなりかねません。
さらに、内装デザインは決める箇所が多数あるため、コンセプトが定まっていないと、全て決めるのに時間がかかり、開業も遅れてしまうことでしょう。
そのため、まずはどのようなバーにするのか、コンセプトを決めるところからはじめましょう。
コンセプトが決まっていない方は、後ほどバーの種類について紹介します。
ターゲット層を決める
バーを成功させるためには、あらかじめターゲット層を絞っておくことが重要です。
ターゲット層を決めておけば、提供するドリンクの種類や内装、音楽なども決まってくることでしょう。
大人をターゲットにするのであれば、ジャズなどの落ち着いた雰囲気の音楽を流し、若者をターゲットにするのであれば、誰でも知っているカクテルなどを用意しておく必要があります。
ターゲット層は、コンセントと同様に内装デザインを決める際の重要な入口となるため、事前に決めておきましょう。
立地に合わせたデザインにする
バーの内装デザインは、立地も考慮しておくことが大切です。
例えば大学周辺の立地であれば、学生がターゲットとなるため、カジュアルなバーのニーズが高いです。
一方ビジネスパーソンが通うオフィス街であれば、会社の同僚で集まりやすい場所や、仕事終わりに一人でも入りやすいバーの需要が高いです。
バーを開業する立地の特性を考慮し、どのような人が来るのかをマーケティングしたうえで、ニーズに合った内装デザインを決めていきましょう。
動きやすい動線を作る
バーの内装で注意しなければいけない点は、動きやすい動線を考慮しておくことです。
内装デザインと聞くと、壁紙の色や照明、イスやテーブルばかりに意識がいきがちです。
しかし、入店してから席に着くまでの動線、席からトイレに向かう動線を考慮しておかないと、自然と居心地が悪く感じてしまうことにもなりかねません。
また、従業員の動線も考慮しておかないと、従業員同士でぶつかってしまったり、正気を片付けるのに時間がかかってしまうなど、作業効率の低下につながります。
そのため、専門業者と内装デザインを打合せする際に、図面を見て全体的に動きやすいかイメージしておきましょう。
バーのコンセプトの種類
バーにはさまざまな種類があります。
コンセプトが定まっていない方に向けて、ここでは7つのバーの特徴や内装のポイントについて紹介します。
ダイニングバー
ダイニングバーは、食事を楽しめるバーで、イタリアンバーやフレンチバーなどが代表的な例として挙げられます。
内装は温かみのあるデザインや、木目調をベースとしたデザインが用いらることが多く、照明も温かみのある色で、落ち着きある雰囲気であるのが特徴です。
ダイニングバーは、どの年代からも人気があるため、駅近や繁華街などの需要が高いエリアでの開業がおすすめです。
ショットバー
ショットバーとは、「ワン・ショット」1杯からお酒を飲むことができるバーです。
仕事帰りに飲まれる方や、2軒目3軒目に利用される方、デートなどにも利用されるシーンがあります。
ショットバーは小規模で親密な雰囲気が求められる場所であり、20代30代などの社会人が利用するケースが多いです。
照明は暗めに設定し、バーエリアを際立たせるライトアップにすることで、ショットバーとしての雰囲気を作ることができます。
オーセンティックバー
オーセンティックバーとは、シェイカーを使ってカクテルを作る、大人の雰囲気があるバーです。
オーセンティックバーとは、「本物」「正統的」という意味が込められており、バーカウンターでゆっくり味を楽しみながら飲む方も多いです。
ショットバーより、さらに落ち着いた雰囲気で、照明もさらに暗めになります。
そのため、大人がデートで用いたりするケースが多いという特徴があります。
スタンディングバー
スタンディングバーは、名前のとおり立ち飲みできるバーです。
基本的にカジュアルな空間で、動きやすさが求められるため、広々とした空間のレイアウトが適しています。
スタンディングバーは、2・3名で来られる場合や、一人で来られる方などさまざまです。誰でも気軽に入れるような内装デザインが向いています。
また、立って飲むことから床材は滑りにくくする工夫や、もたれかかるテーブルの強度などにも注意する必要があります。
ミュージックバー
ミュージックバーは、音楽を楽しみながら飲めるバーです。
内装も音楽のジャンルに合わせてデザインする必要があります。
ジャズバーであれば、落ち着いた雰囲気のある内装や、ジャズの歴史を感じさせてくれる内装が人気です。
音楽のジャンルに合わせた内装にすることで、より雰囲気ある空間になり、リピート率も高まります。
また、内装だけでなく、音響などや客席の位置なども工夫しなければいけません。
生演奏が見える場所や、客席のどの位置からもクリアな音質で楽しめる設計が求められます。
スポーツバー
スポーツバーは、サッカーや野球など、スポーツの試合を観戦することができるバーです。
大型のテレビやプロジェクターを設置し、どの席からでも画面が見えるように設計する必要があります。
スポーツバーは、観戦がメインであるため、照明は明るすぎてはいけません。
また、他に人が見えない席に設計すると、リピート率は大きく低下してしまいます。
そのため、ある程度人の距離が取れる開放的なテナントに向いているバーです。
また立地的にも人が来やすい駅近エリアや、飲み屋が多く集まっている繁華街などに向いているでしょう。
ガールズバー
ガールズバーは、お酒を飲みながら従業員の女性と会話を楽しめるバーです。
コンセントによって異なりますが、内装は明るく開放的なデザインが多いです。
ガールズバーはカウンター越しで対話をすることになるため、女性の身長の高さとお客さまの座った時の高さに注意しましょう。
バーの内装デザインでの注意点
ここではバーの内容を決める際の注意点を3点紹介します。
カウンターの高さ
バーカウンターの高さは、コンセプトに合わせて設計する必要があります。
例えば、ダイニングバーなどのコンセプトでは、イスが高く、カウンターの天板が低いと食事しにくく、居心地が悪いと感じることにもなりかねないでしょう。
カウンターとイスの高さは、腰への負担にもつながりかねないため、まずは、カウンターの種類を理解しておくことが大切です。
カウンターの種類 |
カウンター高さ |
イスの高さ |
ローカウンター |
700mm程度 |
400mm程度 |
ミドルカウンター |
950mm程度 |
650mm程度 |
ハイカウンター |
1050mm程度 |
750mm程度 |
ローカウンターは天板の位置が低いカウンターで、家庭用ダイニングテーブルなどと同じ高さです。
ミドルカウンターは、座ったときにギリギリ足のつま先が付く高さほどであり、調理人と目線が同じになります。
ハイカウンターは、座った時に従業員と目線が同じになる高さです。
ダイニングバーであれば、ローカウンターやミドルカウンターの高さがベストですが、オーセンティックバーの場合はハイカウンターほどの高さが調度よいでしょう。
バーのコンセプトに合わせてカウンターの高さを慎重に検討して決めていきましょう。
バーカウンターの素材
バーカウンターの素材も内装デザインに欠かせないポイントです。
バーカウンターは、多くのお客さまが見るところ。従業員と会話をする場所でもあるため、カウンターの見栄えもリピート率に大きく影響します。
カウンターには木製やセメント製、メラミン製などさまざまあります。
素材の種類 |
特徴 |
木製(合板、集成材、突板、無垢材など) |
木製のカウンターは暖かみを感じさせてくれるデザイン |
セメント製(セメントやモルタルなど) |
無機質な素材であり、シックやモダンな印象を与えてくれる |
メラミン製 |
費用が安く、どこか高級感を感じさせてくれる |
バーのコンセプトに合わせた素材を取り入れることで、より雰囲気の良いバーにすることができます。
それぞれコストにも違いがあるため、業者と相談しながら決めていきましょう。
照明デザイン
照明も内装デザインには欠かせない設備です。照明一つでお店の雰囲気を変えるといっても過言ではありません。
照らす場所や色合いだけでなく、照明器具のデザインも大切です。
レトロなバーであれば、アンティークな照明を選んだ方が雰囲気が良くなります。
和をイメージするのであれば、提灯や和紙、竹や籐などを取り入れた方が良いでしょう。
また、照明器具をバラバラの種類にしてしまうと、統一感がなくなるため、ある程度種類をまとめておくと良いでしょう。
バーの内装デザインのまとめ
バーの内装デザインは、コンセプトとターゲットを始めるところからスタートします。
どのようなお客さんがターゲットとなるのかをマーケティングし、自分が開業するバーの種類とコンセプトを決めてデザインを選んでいきましょう。
また、内装デザインではバーカウンターや照明も細かく考慮しなければいけません。
専門業者としっかり相談しながら決めていきましょう。